「ワイングラスはどう持つの?」~フレミング左手・右手の法則~

実は、最近この質問をワインファンの方々から受けました。私自身はあまり考えたことがなく、本能赴くままにワイングラスは持って乾杯したり飲んだりしていました。そこで、考えを自分なりに整理し、質問をいただいた方に次のように回答しました。

「これが正式な持ち方だ!」はありません。

欧米の映画でよく見かける持ち方

アメリカ映画などでよく見かける立食パーティーのシーンでは、グラスのボウル(膨らみ)部分を持つ人が多いですね。また日本では、逆にグラスのステム(足)を持つ場面が多いように思います。

パーティーの場面では人が多く、ワイングラスをステムだけで持つと不安定ですので、すれ違ったり、少しぶつかっただけでもワインをこぼしたり、グラスを割ったりする可能性があります。そのため外国の方は、結構大ぶりのグラスでもがっしりとボウル部分まで掴んでいるのです。ただ、初めからその持ち方ではワインの色などを鑑賞するには不向きですね。ワインの色合いを見るときは、ステムで支え、観察した方が良いでしょう。

外国の大統領などで、ディナーの乾杯時でもボウル部分を持っている人を見かけます。何せ体格が良く、手も大きく指も長いので、大きいグラスでもすっぽり持つことが出来ます。日本の方々も最近では手も大きく、指の長い人が増えておりますが、それでも大きいバーガンディグラスなどのボウル部分を持つ時は不安定になりかねません。だから、私はその持ち方のマネをする必要はないと思っています。

秋月流ワイングラスの持ち方

では、長時間ワイングラスを持つときはどうするのが良いのでしょう?私は、あの「フレミングの左手・右手法則」の三本指である親指・人差し指・中指を主に使い、グラスをホールドします。皆さん、昔理科の授業でフレミングの左手の法則を習ったと思います。モーターやスピーカーのマグネット中のコイルの動きを説明した法則で、電流を流した時に出来る磁場の中のコイルの動き、力の方向を三本指で示したものです。

もう少し詳しく私のワインの持ち方を説明します。グラスの膨らみの下に近い部分で親指を当て、人差し指と中指を反対側の膨らみの下に近いステムの上部を持ち、余った薬指と小指でグラスのフットプレート(支える底部分)を挟みます。これで長い間安定して持つことが出来るし、見た目もよろしい。ただし小さいグラスや足のない(日本酒用のワイングラスでステムがない)物は「グワッシィッ!!」と掴んでいます。

秋月流ワイングラスの持ち方

正式な持ち方はありませんが、ただ1つ、やらないことがあります。
ブランデーグラスの様に、ステムを指の間に入れて膨らみ部分を手のひら全体で支える(温める)持ち方で乾杯、です。少々カッコ悪く見えてしまうのでやめておきましょうね。

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